〜聖域のアレコレの制度について考えてみる〜



聖闘士星矢の1.5次創作をしている間に浮かんだ疑問を、先生と弟子の対話でまとめてみました。
ほぼ自論です。ときどきソースが出てくることもありますが、ほぼ自論です。信じちゃだめよ!

※本文中では各外伝作品について「G」「ND」「LC」など略称で表記します

☆登場人物☆
先生:修復のプロ。ドライで若干ものぐさ。
弟子:修復師見習い。素直。

上ほど新しいです。
●ヨーロッパ人じゃないと聖闘士になれないの?


弟子「先生! 日本人は聖闘士になれないんですか」
先生「はい?」
弟子「シャイナさんが『日本人にアテナの聖闘士になる資格などありはしないのだ』って」
先生「そういえば弟子のカシオスも『日本人のおまえ(星矢)なんかにあの聖衣をまとう資格はねえーっ!』と言っていましたね」
弟子「……中国人ならいいんですかね。老師とか」
先生「その時のあの二人が、老師が聖闘士であることを知らない可能性もありますね」
弟子「そっか、老師が天秤座の聖闘士であることは、星矢も瞬も知らなかったですね」
先生「まあ、シャイナと星矢達はキャリアが違うので一緒くたにしてはいけないんですが」
弟子「でも先生、これは人種差別ですよね! ぷんぷん」
先生「それまで聖域にアジア系の人間が少なかったのが原因なんでしょう」
弟子「少なかったんですか」
先生「少なかったんじゃないですか。うろ覚えで申し訳ないのですが、
 無印アニメでは『ギリシャ人以外にも聖闘士の道が開かれたのはごく最近』という旨の発言があった、ような気がします」
弟子「ありましたっけ」
先生「と、どこかで聞いたような、聞かないような。どなたか情報をくださるとありがたいです。
 というわけで、まだ歴史の浅いアジア人聖闘士が蔑視されるのも、まあ道理ですよね、というお話です」
弟子「シオン様は、チベット出身なのになあ」
先生「後付ではありますが、前聖戦の記録にも多数のアジア系と思しき聖闘士がいますしねぇ」
弟子「あ、NDの山羊座の以蔵さんは日本人っぽいですもんね」
先生「いちゃもんつけたかっただけだったのでしょう」
弟子「迷惑な話だなあ」


結論:アジア人の進出はまだ最近のことなので、皆慣れていないだけでしょう。
●聖衣の修復に使う血にも、いい血、悪い血、あるんでしょうか?


弟子「では、血液提供者の小宇宙の強さは修復の結果に関係するんでしょうか」
先生「大いに関係があると言って差し支えないでしょう。
 やはり女神の血や黄金聖闘士の血の方が、修復された聖衣の耐久度は増しているように見えます。
 例えばバイアンと星矢の戦いでは、黄金聖闘士の血を受けた青銅聖衣は一つのキズもつかなかった」
弟子「紫龍の聖衣も黄金聖闘士の血を受けていたと思うんですが、クリシュナの槍で穴ができてますよ」
先生「あれは紫龍の気合が足りないんです
 二度目のように気合を入れないと、聖衣も黄金並の固さにはなりません。
 って言うか紫龍は最初からもっと気合入れて戦えば聖衣も力を発揮すると思うんですよねブツブツ
弟子「え、えーと……星矢は常に気合を入れて戦っているので、
 いつも初戦(暗黒ペガサス戦、アルデバラン戦、バイアン戦)は新生聖衣の力をうまく引き出しているということですかね」
先生「星矢の聖衣も二戦目あたりから壊れだしますけど、そういうことでしょう」
弟子「それはやっぱり修復の精度とかの問題じゃ……あ、いえ、なんでもないです」
先生「よろしい。
 『まとった人間の心にわだかまりがあったり闘志がなければ、聖衣はただの重いプロテクターにすぎない』と言いますが、
 聖衣をまとった者の心に闘志があれば、聖衣は軽く感じるだけではなくて防御力も増すんですよ……たぶん」
弟子「死んだ聖衣の修復に必要な血液の量については、どうなんでしょう。変化があるんでしょうか」
先生「本編初の聖衣修復は、紫龍が蘇らせようとした聖衣が2体だったので、それはそれは多量の血が必要でした。
 ……と思ったんですが、一人頭一つの聖衣へ献血したポセイドン編でも『多量の血液』という表現が使われていますね」
弟子「でも、アテナの血液だと、『ピピ…ピッ』くらいの、ほんの微量でしたけどね」
先生「おそらく血の提供者の小宇宙の強さと、必要な血液の量は比例するのでしょう。
 小宇宙が強ければ強いほど、血液量は少なくてよいという感じで」
弟子「しかもアテナの血をつけた聖衣は、修復者がトンテンカンテンせずともあっと言う間に聖衣が直りましたよ。
 アテナの血自体に、聖衣を癒す効用があるのでしょうか?」
先生「『リングにかけろ』によると神の血(イーコール)には治癒能力があるとされていますから、あるのかもしれません」
弟子「出典が怪しすぎる……!」
先生「もしくは、女神の血に聖衣の自己修復能力を爆発的に高める力があるという感じでしょうね」
弟子「女神の小宇宙に聖衣が反応したということですね」
先生「女神の血に含まれた女神の小宇宙は、聖闘士や聖衣の力を引き出すのでしょう。
 女神の血に触れたアンドロメダの小宇宙が目覚めるという事例もありますから」
弟子「女神の小宇宙に触れるとみんな力が出る、と」
先生「聖闘士としてやる気を刺激されるんですよね。女神が直々に動くなんて、大事ですから」


結論:強い小宇宙の持ち主なら、出血は少なくて済む。
●聖衣の修復に使う血は、聖闘士以外の血でもいいの?


弟子「聖衣の修復に必要な大量の血液は、聖闘士の血じゃないとダメなんでしょうか」
先生「いえ、要は小宇宙です
弟子「小宇宙があればいいんですか?」
先生「あるなしと言うか、分かっているか分かっていないかの問題です。
 己の身体の内に秘められた小宇宙を知覚できている方がよいのです」
弟子「小宇宙を知覚?」
先生「燃えろ、オレの小宇宙よ! と言って普段以上の力を出せる人は、小宇宙を知覚できている人です」
弟子「えーと、つまり小宇宙の働きというか、小宇宙ってなに? ということを漠然とでもつかんでいるということですね」
先生「そういうことです。
 アンドロメダ島に来たばかりの瞬の血ではダメですが、サクリファイスに挑むころの瞬の血なら可、という感じでしょうか」
弟子「正式な聖闘士であったり、聖衣をまとう資格を持つ聖闘士でなくてもいいと」
先生「そうだと思います」
弟子「正式な双子座の聖闘士ではないと思われるカノンはいいんですね」
先生「双子座の聖衣を着れるあたりからして、彼の血は十分に修復に活用できると思います」
弟子「聖闘士の指導を受けた海闘士、アイザックはどうでしょうか」
先生「カミュの指導により、自らの中に小宇宙があることは知っていそうですね。問題ないと思います」
弟子「幻の聖闘士、水晶聖闘士でもいいと」
先生「……アニメは未見なのでいまいち分かりませんが、おそらく白銀クラスのポジションだったんでしょうね、あの人。
 いいんじゃないですか」
弟子「聖闘士にはなり損なったけれどムウ様の一番弟子、でもいいんでしょうか」
先生「いいんじゃないですか。そんな子どもから血を取るのか、という問題は置いておけば」
弟子「海闘士や冥闘士はどうなんでしょうか」
先生「うーん……聖闘士星矢大全いわく、冥闘士は冥衣によって力を得ている、という話なので……」
弟子「冥闘士だと、条件には合致しない可能性があるんですね。海闘士は……」
先生「大全によると彼らは修行はしていないそうなので、小宇宙の燃やし方は分からないのでは?
 ……と思うのですが、もとから海闘士の資質を持つ者、というのがどのような状態なのやら。この辺りはなんとも」
弟子「うーん、海闘士は資料不足でよく分かりません、と」
先生「プロテクターなしの『生身の肉体』で、自力で小宇宙を燃やせる者……の血が必要、とさせてもらいましょう」
***
弟子「そういえば、なんで血なんですか。汗とかじゃダメなんですか」
先生「その気になれば必要量をすぐに搾り取れるから、です」
弟子「ひいい!」
先生「あと、もっともらしいことを言えば『EPISODE.G』では、血液に小宇宙が含まれているという記述があります」
弟子「あ、カミュが自分の血に含まれていた自らの小宇宙を操作して凍気を放つシーンですね」
先生「血に小宇宙が行き渡りやすいのかもしれませんね」


結論:聖闘士じゃなくても献血は大歓迎。ただし関係者に限る。